広島経済レポート|広島の経営者・企業向けビジネス週刊誌|発行:広島経済研究所

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  • 掲載ニュース― NEWS ―

    今週の表紙
    リーガロイヤルホテル広島の総支配人に就任 / 室 敏幸 氏
    NEWSな人
    3 月に創業70周年 伝統守り苦境乗り越える / 加茂川 福永 龍司 社長
    ひきこもり相談支援システム開発 相談先検索等ポータルサイトも / レスコ 藤川 佳應 社長
ニュース一覧
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グルメ&ナイト― GOURMET and NIGHT ―

話題のお店を取材!
SomeTimes / 谷本 雅貴 オーナー

グランピングをイメージした明るくアットホームなバー。カウンターやダーツに加え、靴を脱いでくつろげる半個室空間もある。谷本雅貴オーナーは、
「20代前半の若い方でも気軽にご来店いただけるようノーチャージで敷居を下げる一方、〝ぜいたくな時〟にも寄り添える店を目指しています。そのため20代と40〜50代など、さまざまな世代の交流が生まれる珍しいバーです」
 飲み放題120分2500円。ドリンクは週替わりで世界の珍しいビールなど、100種類以上を取り扱うほか、料理も充実。パスタやフライドポテトに加え、広島県のブランドジビエ「栄肉」を使った「猪モモ塊ステーキ」(1500円)なども提供する。
「20〜30人の貸し切りにも対応。気の置けない仲間とワイワイ楽しんでもらえたら。5月にはカラオケ付きの離れを計画。レンタルスペースとして将来店を持ちたい方が試験営業するなど、多様な用途を見込んでいます」

    INFORMATION
  • ◆住所:中区新天地1-27 ホリカワビル4階
  • ◆電話:090-7370-0501
  • ◆席数:20席
  • ◆平均予算:2500円
  • ◆営業時間:午後7〜翌午前2時
  • ◆定休日:日曜
  • ※発行当時の情報となります。過去の記事につきましては、最新情報を掲載店さまにご確認ください。

スポーツ応援談― SPORTS TALK―

経営者が語るスポーツ「愛」
生協ひろしま / 恵木 尚 理事長(恵木尚法律事務所代表)

太平洋戦争の終戦は4歳の時。おもちゃなどなく、布に糸を巻いて作ったボールとバット代わりの棒きれで野球ごっこをして遊んだ。小学3年だった1950年に球団が設立され、当然のごとく応援するように。地元の音戸町からバスで呉市二河野球場(現鶴岡一人記念球場)の試合に足を運んだ。
 当時のカープは大赤字で、シーズン終わりに監督・選手が県内の映画館を回ってカンパ集めをしていた。私も「カープ存続のために」とラムネを我慢し、たる募金に小遣いを入れたものだ。存続もままならない時代を知っているからこそ、思い入れは人一倍強い。弁護士になって数年目に念願の年間指定席を購入。以来、ここぞという試合は必ず球場に行き、ワインやビールを楽しみながら観戦している。
 弁護士5年目の時にカープが初優勝。仕事を放り出してテレビにかじりつき、戦況を見守った。優勝が決まった時間の1975年10月15日5時18分は今でも暗唱できる。巨人・西本聖のデッドボールに倒れた翌日にグラウンドに戻り、連続出場の記録を作った衣笠が当時のカープの原動力だったように思う。印象に残っているのは2回目の優勝後、選手・監督が球場内を一周した時の一幕。けがをして前線を外れ、後ろの目立たない場所を歩いていた外木場義郎を衣笠が前に連れてきてフラッグを持たせた。間近で見ていた私は「なんと気遣いのできる人だ」と感じ入った。
 今季、優勝するにはベテランの頑張りに若手が食らいついていく必要がある。森下ら若手に期待している。

コラム― COLUMN ―

                                   
記者が注目する「こぼれ話」
経営者の第2ステージ

いつ、誰に経営を任せるのか。既に後継者がいる同族企業などはともかく、経営の第一線から退こうとしても、周りに経営を引き受けてくれる人が見当たらない。生涯を懸けた会社を残したいが、自分自身の年齢や健康状態などを考え、やむなく廃業に追い込まれるケースが多いという。そうした廃業を未然に防ぐ手はないだろうか。
 人材教育や企業内研修などのウーブル・ロールモデル研究所(中区大手町)は県の事業承継ネットワーク事務局(当時。4月1日付で組織統合)の委託を受け、経済産業省のプッシュ型事業承継事業としてユニークな二つの事業承継モデル講座を計画する。 
 その一つ。経営者のための「セカンドステージモデル」講座は、第2の人生を謳歌(おうか)している事業主の事業承継プロセスを紹介する動画をウェブで公開。事業承継支援ネットワーク拠点で、自由にその動画を視聴できるようにする。経営者に豊かなセカンドライフを促し、健全に事業を引き継いでもらうために、まずは経営者が適切なタイミングを計り、現役を退くことが大前提という。
 もう一つ。後継者予備軍向け「後継者マインド育成」講座は、起業や経営に関わりたいという意思のある人を対象に、承継可能な事業主の商品やサービスの紹介ほか、経営者としての心構え、スキルを習得する狙いがある。同研究所社長の十倉純子さんは、
「経営を誰かに譲りたいと考えている人、一方で経営に意欲のある人や起業を考えている人の双方が、その第一歩を踏み出すためのきっかけをつくり、経営の譲渡受の間をつなぐ仕組みが必要。そのときに手遅れにならぬよう、できるだけ早く事業承継の準備に取り掛かることが大事」
 十倉さんは20歳代で人材派遣会社の広島営業所長を務め、通算200人以上の採用や人事、営業、教育を担当。その経験を生かして独立し、1993年に人材派遣事業や社員教育の(有)フュージョンを設立した。97年に株式会社化後は 十数億円を売り上げていたが、思うところあってM&Aにより会社を売却。後に人材教育事業だけを買い戻し、2007年に同研究所を立ち上げた。人材教育に長年携わる中で、企業の事業承継の実態に触れる機会も多く、さまざまな事例を見てきた。
「一代で事業を築いた創業者の中には自らの成功体験に固執し、なかなか新しい分野、経営革新に踏み出せないケースもあります。いま一度、自社の事業内容を仕分けし、将来を期待できる分野か、あるいは新たな方法で再生できる事業なのかを見極めながら、後継者へ引き渡す経営環境を整えておく。そして自分自身は第二のステージへ進む決断も必要ではないでしょうか。経営者の一番大きな仕事と言えると思います」
 広島県内の企業の後継者不在率は70%を越える。その大きな仕事を成すタイミングこそ重要。経営者のセカンドステージに着眼し、例えば「会長の会(仮称)」を立ち上げ、共通の経験やノウハウなどを生かして社会との有効なつながりを生み出していく事業プランなどを提案する。人生100年時代へ向け、将来性の高い事業を継続、発展させていく新しい発想の知恵が求められているのだろう。

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